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軽快にしのびよる中性子爆弾~野ぶた。 

2ヶ月ほど前に読んだ本。

■『野ブタ。をプロデュース』 白岩 玄 2004.11



TVドラマ化もされた、話題作。
電車の中で読んでいたが、途中で辞められなくなり、
ドトールにて読み切る。

ちょっと退屈で曖昧な高校生活の中で、『野ブタ。をプロデュース』という、夢中に
なれるニンジンを思いつき、実現していく主人公。
軽快な一人ボケ・ツッコミ文体が気持ちよく、ストーリーに惹き込まれていく。

と思いきや、最後に意外で、根元的な大どんでん返しが。
他人に虚勢を張っていたり、役割を演じていることを、良しとしていると、しっぺ返しを食らう。
凄くイタイ。
痛かった。

軽い口当たりで誘っておきながら、最後の中性子爆弾で外面でなく内面を破壊され、
そして突き放されてしまうような作品。この作者、知能犯だ。

簡単に読めるわりに、中身の濃い小説なので、お勧めです。
新刊でも1050円、古本屋で105円だし。(苦笑)
但し、人間関係で悩んでいるなど、弱っている時は、キツイかもしれませぬ。

good!good!
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[2007/09/14 06:07] CD | TB(0) | CM(0)

急募。ライトノベルの次の一手〜涼宮ハルヒ 

『涼宮ハルヒの憂鬱』 谷川流 角川スニーカー文庫 2003.6

いわゆる、ライトノベル界のベストセラー。
この手の作品は『ネガティブ・ハッピー・チェーンソー・エッジ』『NHKにようこそ』以来だが、面白かった。

とんでもない世界観(シチュエーション)設定と魅力的なキャラクター設定が、この(これらの)作品の魅力の命だと思う。逆に言えば、それさえできれば、あとのストーリー展開は練られたオチがなくてもOKで、シリーズ再生産化が可能なのではないか。(言い過ぎかな)

そう考えるとこれは、現代の、水戸黄門、または、渡る世間は鬼ばかり、ともいえるかも。

さて、アニメまで手を伸ばすかどうか・・・

次に何を読んだらよいか、ライトノベルファンの方、ご指南くだされ。

good!good!
[2007/09/10 06:57] CD | TB(0) | CM(0)

ルーツが絶望v.s.お里が楽天〜本谷有希子 

『腑抜けども、悲しみの愛をみせろ』本谷有希子 講談社文庫 2007.5

気になっていた本谷有希子。本当は芝居を見たいのだけど。

根底が「絶望」のストーリー。まったく救えない話し(悪い意味ではなくて)。
初期の大江健三郎とか、上村一夫とか、1960年代の臭いがプンプンする。

自分や自分たちの年代は、楽天的で、何となく何とかなるという考え方が基本の人が多いと思うのだが、上の世代と、そして今の(下の)世代には、何もしなければどうにもならないという考え方が基本の人が多いのだろうか。

個人の生まれ育ちもあるが、世代的な意識かもしれない、と思ったバブル世代でした。

ok-icon050501.jpgOK!


[2007/09/10 06:55] CD | TB(0) | CM(0)

濃密で、そして爽やかで温かい24時間、夜のピクニック 

■『夜のピクニック』恩田陸 2004.7

第2回本屋大賞受賞作。現在映画上映中。

24時間かけて80kmをひたすら歩く、「歩行祭」を舞台とした物語。

序盤は淡々と話が進んでいく。
しかし、24時間歩くという、特別な環境が生み出すナチュラルハイな状況と、高校最後の歩行祭を特別なものにしようとする、登場人物たちそれぞれの思いとが結びつき、次第に濃密な、時間と物語を紡ぎだしていく。そして引き込まれていく。
そして、読み終わったあと、爽やかで、温かい気持ちにさせてくれる。

高校2年生の頃の、文化祭前に学校で遅くまで準備をし、友人の家に泊まりこんでいた頃を思い出した。

取り戻せない時代を後悔するような、切ない青春小説ではなく、
20代後半以上の人も、安心して(笑)純粋に楽しめる小説です。

good!good!

→以前より、恩田陸という作家が気になっていた。ようやく初体験。

よかったので、他の作品も読もう。かなり作風にバラエティがあるようだ→
[2006/10/17 23:52] CD | TB(0) | CM(2)

今と小説の付き合い方、ラブ&ポップ 

『ラブ&ポップ トパーズ2』村上龍  幻冬社 1996.11

ちょうど10年前の「現代」小説。援交、コギャル、雑誌Cawaii!が全盛期の頃の小説。
せつなくて、迷っていて、そして救いのある、いい話。

流行、風俗を取り込んだ小説やエッセイは、後の時代に読むと、モノの時代遅れ化、価値観の変化から、風化、陳腐化するものが多い。しかし、この小説は10年後の今読んでも陳腐化していない。
それは、時代を超えて普遍的に通じる考え、思いをベースに、きちん「寓話化(物語化)」されているからだろう。
村上龍はあとがきでこう述べている、『(ブランド品と援助交際を口実にして、女子高生は)他者との出会いの「可能性」に飢えている』と。
この『他者との出会いの「可能性」に飢えている』といった気持ちが、普遍性を持ち、そして小説としてのエピソードや話の展開が優れたているから、古く感じないのだろう。

 そういった意味で、村上龍の、きちんと時代と向き合って、かつ物語化する力はすごいと思う。
 時々エンタテイメント性を逸脱した饒舌さ、毒舌さから、読みにくい作品もあるが・・・。


ブックオフの100円コーナーで発見。
ここ1年くらいの間に読んだ村上龍作品の中では、個人趣味からいえば、
◎半島を出よ
×共生虫
でした。

good!good!
[2006/09/09 01:10] CD | TB(0) | CM(0)

パークライフな日常... 

『パーク・ライフ』吉田修一 文藝春秋
 
 第127回芥川賞受賞作。
 「えっ!なに?このスカッと感のなさは?」、これが読み終えた直後の感想。
(もしや自分の読解力のなさが原因かと思い、読み返してしまった。)
 個性的な人物たちと、面白い展開を期待させるエピソードが多彩に盛り込まれているが、主人公を含め、誰ひとりとして、どのエピソードひとつとして実を結ばない...
 日常って、そういうものだ、ということを感じてほしいのかもしれないけど、でも、せっかく小説を読むからには、やはり、何らかのカタルシスがほしいなぁ。
umm-icon050501.jpgmmm...

[2006/06/09 02:03] CD | TB(0) | CM(0)

山田詠美「A2Z」〜山田詠美小説のスイートスポット 

■山田詠美「A2Z」2003年3月発行
 (6月15日読了)

 AからZまでの単語を各章のキーワードにした、不倫だけど純愛小説。2001年読売文学賞受賞作。

 恋愛に対し背伸びせずに真摯な態度で向かい合う「恋愛至上主義」の主人公設定、相手(年下の彼)の可愛さや素敵さの惜しみない表現、愛するがゆえに相手や周りとの関係に悩む主人公のリアルな姿。これらのどれをとっても素晴らしく、まさに山田詠美恋愛小説のスイートスポット的な作品である。
自分のように長年の山田詠美ファンはもちろん、山田詠美の小説を初めて読むヒトのエントリー作品としてもお勧めである。

 惜しむらくは、当小説のAからZのキーワードに沿った形式が、あまり意味を成しておらず、無くてもよいと思ってしまった。

good!good!

[2005/07/11 22:41] CD | TB(0) | CM(0)



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